一文字書名
版元日誌 » 一文字書名本はやめよう 読者不在、著者の自己満足によると、
「! 、5、A、G、H、J、K、R、S 、W、し、ん、愛、花、海、階、角、鬼、橋、錦、空、穴、刻、黒、魂、手、術、瞬、瞬、盾、書、女、傷、蝕、神、人、粋、雪、線、線、窓、蝶、蝶、辻、田、答、道、毒、白、箱、飯、母、妹、無、杢、夜、欲、乱、旅、凛、弩、瘤、絆、聲、蛻、蝮、噓、々」
一文字書名本以外にも『+/−』や『ΑΩ』『ε−δ論法からトポロジーへ』『Χωρα 死都』『凸凹凹凸』『 ♥×27=∞3rd』『!!!!』『#000000』など記号だけで成り立った本や、どうやって入力したら良いのか分からない本なども多数あります。
なる書名の本があるそうです。
- 一文字書名だと「著者名や出版社名まで入力しなければいけなくなります。しかし一般読者がそこまで知恵を働かせて入力するでしょうか?」
- 有名人でもなく、詩集でもないのに、奇を衒った感じのウケ狙い一文字書名は、読者不在の著者の自己満足にしか見えない
- 検索システムによっては一文字書名本をヒットしない
という論点において、はてブやコメントを見ると、
- (カッチーン!)読者を馬鹿にするな
- 『愛』や『花』とは違い、小林泰三の『ΑΩ』や、数学をかじったことがあるものには常識の「ε−δ」が含まれたことから、これは違うだろという全体ではなく一部分へのツッコミ
- 検索システムに書名を合わせることはないだろ
という反応でした。
私は
- 『!』があるなら『?』はないのか ( 『レ・ミゼラブル』の売れ行きを確かめる手紙を思い出します )
- 全ファルファベットがあるわけじゃないんだな
- 『ん』『神』『々』とか読んでみたい
- 『凸凹凹凸』『♥×27=∞3rd』『!!!!』『#000000』とか Kindle 本の自費出版でこういうの増えそうで楽しみ
という感想でした。
機会があればまたそうした本をリストアップしたいと思いますが、なるべくこうした自己満足なタイトルは避けた方が良いのではないでしょうか。
是非、またリストアップしてもらえればと思いました。
自己満足、結構じゃない。市場に任せればいいんです。
さて、ここで書名に一文字足したり引いたりした Twitter 大喜利を。
名作のタイトルに一文字足すとよく分からなくなる
名作のタイトルに一文字足すとよく分からなくなる - Togetterまとめ
- 進撃の巨人軍
- 吾輩は猫耳である
- 地上波
- 別世界の中心で愛を叫ぶ
- 世界の中心で、愛称をさけぶ
- 奥さまは18歳上
- ローマの定休日
- 俺の空耳
- 仮面ライダー電マ
- 変人のセックスを笑うな
- 2001年泡宇宙の旅
- 羊羹たちの沈黙
- となりのトントロ
- 上大岡越前
- 構造と怪力
- 子連れ狼藉
- E.T.C.
- がんばれよゴエモン
- オバケのQB太郎
- 前借りぐらしのアリエッティ
まとめではあと 400 くらいあるのですが、何を見ても面白くなってきたのでこれくらいで。
タイトルから1文字抜いて駄作にする
「#タイトルから1文字抜いて駄作にする」のまとめ - Togetterまとめ
この辺りが好きでした。
気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている
ウマいか?→まあ、フツー。安い?→まあ、そこそこ。早い?→まあ、確かに。吉野家、ココイチから野郎ラーメン、カラオケパセラまで35軒のチェーン店が俺を魅了して止まない理由。
“いい歳をした大人”がチェーン店でメシを食べるということ経由で知った本。
吉野家、びっくりドンキー、サイゼリヤ、牛角、日高屋、リンガーハットなどなどの思い出本。
著者曰く、
「こう言っちゃなんですが、別にチェーン店が素晴らしいなんて言うつもりはさらさらありません。ぼく自身も個人店が大好きだし、チェーン店なんていい歳した大人が大手を振っていくところじゃありません(笑)。でも、本に書いたようなチェーン店での思い出は、誰にだってあると思うんです。子供の頃に家族で行ったファミリーレストラン、泣きながら食べたチェーン店のラーメン。そんな話を肴にして気のおけない仲間と酒を飲めば、それでいいんじゃないでしょうか。ただ、ひとつアドバイスをさせて頂くならば、ファミレスのドリンクバーは2杯まで(笑)。あそこで3杯以上飲んで話していることは、きっとロクなことじゃありません」
『孤独のグルメ』のゴローさんが行く個人経営の店ではなく、チェーン店によく行くのは『孤独のグルメ』とは違う孤独を感じます。
そんな私は 290 円が 380 円になった松屋のプレミアム牛めしを楽しみにしています。
この 90 円上がった「プレミアム」は、フローズン肉ではなくチルド牛肉になったそうです。
290 円では経営が厳しいので、プレミアムを口実にした実質値上げだと勝手に推測しています。
松屋に行く人は味ではなく値段を求めているように思うので、どうなんでしょうね。
ちなみに私は牛丼御三家の中では、松屋は味噌汁が付くので松屋派です。サラダも注文してすっぱいフレンチドレッシングをたっぷりかける派です。
元々は味的にすき家派だったのですが、パワーアップ期間が長すぎて。
4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史
この著者の村瀬秀信さんはこんな面白そうな本も書いています。
この本のインタビュー記事がありました。
地元の球団はとても弱かった。1950年の球団創設から昨年までに積み重ねた黒星は、12球団最多の4522。
ライターとしてではなく一ファンとしての疑問が、選手やOB、球団社長ら50人以上に話を聞く原動力になった。行き着いたひとつの結論が組織のあり方。たとえば〈クジラ一頭獲れれば選手の給料はまかなえる〉〈クジラと監督は外から獲ってくるもの〉という大洋漁業時代の大ざっぱな漁師気質が破天荒なチームの魅力だった半面、長期的な球団運営を妨げた。
村瀬さんは取材中、何度も涙が溢れたと語る。琢朗も内川も、職員も……みんな球団に強い思い入れを持っていた。勝ちたいと願うからこそ、抱える忸怩たる思いと決断――。30分の予定なのにもかかわらず2時間も3時間も話してくれる人もいた。
私の小学校時代、近くに「大洋ホエールズ」の二軍の選手が集団で住んでいて、送迎のライトバンが来ていました。
選手に手を振ると、手を振り返してくれるので、なにせ小学生なので、そんな理由くらいで大洋ホエールズがなんとなく好きでした。
今も昔もリアルな野球の試合は見ず、もっぱら野球漫画を読む派なんですけどね。
鯨だけが理由じゃないでしょうが、大洋漁業株がマルハになったり、大洋ホエールズが横浜ベイスターズになったのは昭和の終わりを感じたものです。
最後のクジラ――大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生
親会社の変遷と、募る球団への不信感。ホエールズ時代を知る盟友たちが次々と去る中、クジラの伝統を守ろうと、最後までもがき続けたオバQこと田代富雄。運命に翻弄されてなお輝いたその野球人生。
茅ヶ崎に田代ラーメンあったなぁ、と思ったら今はもうないとのこと。
オバQの由来は、沖山さんのアドバイスに対して間の抜けた受け答えをしたから。
田代監督代行がオバQと呼ばれるようになった理由は、諸説あってはっきりしなかった。(1)顔がオバケのQ太郎に似ているから (2)オバケのような飛距離の本塁打を連発したから (3)極度の鈍足で、「足がない」にオバケをひっかけた-といったものだ。
そこで勝利の余韻に浸る田代監督代行に、直接聞いてみた。すると意外な答えが返ってきた。
「プロ入り(1973年)当初、2軍のコーチだった沖山(光利)さんが呼び始めたんだよ。沖山さんのアドバイスに対して、おれが間の抜けた受け答えをしたんだろう。『おまえは、オバQみたいなヤツだな』と言われた。顔が似ている? 足がない? 全部違うよ」というのだ。
'84 横浜大洋ホエールズ
いかにもタレント本的な表紙ですね。
元祖カミソリシュートの秋山登さんです。優勝経験があり、監督にまでなった方ですから、こぼれ話とか面白そうです。
谷川俊太郎さんからの詩の玉手箱
本でもなく、電子メールでもなく、お手紙の形で谷川俊太郎さんの詩とおまけをお送りしました。
という谷川俊太郎のポエメール。
受付期間は7月18日(金)~8月5日(火)。
価格は 5,000 円+税、送料 600 円。
こういうものが箱詰めで送られてくるそうです。
- 谷川俊太郎さんからのごあいさつの手紙
- この箱のために作った1冊の詩集 (詩31篇を収録)
- 谷川さんが主演した幻の名作コントDVD
- 和田誠さん描き下ろしによるおばけの旗
- 何を描こうか「絵日記」と封筒
- だれに送ろう「絵葉書」5枚
- メッセージをのせた紙飛行機
- 不思議なお面
ちなみに 2012 年はこういったものが送られたそうです。
飲める本と食べられる本
飲める本
各ページが水を濾過するフィルターになっています。
つまり、濾過するフィルターを、本の形にしたものですね。
各ページが水にまつわる話にすれば「本」と名乗ってもいいと思うけど。
ま、単なるフィルターだと注目を集めないので、「飲める本」というキャッチをつけるのはいいことだと思います。
WATERisLIFE のプロジェクトです。
ところで、下記のような氷で作ったアルファベットを、さらに氷に閉じ込めて石版のようにすれば、飲める本が作れそうです。
食べられる本
飲める本があったので、食べられる本を。
これは本当に食べられます。
ラザニアの生地になっていて、ちゃんと各ページが読めるのです。
作る人しか読むことができないので、
- 料理を作る人への感謝の言葉
- ラザニアなので、赤い血や肉がぐちゃぐちゃ出るスプラッターホラー
とか書いてあるといいと思いました。
「タイトル思い出せないけど、なんか青かったよ」という本のフェア
「タイトル思い出せないけど、なんか青かったよ」という本のフェア。こういうアバウトなフェアいいなあ。 pic.twitter.com/i3NJlKPlFJ
— 風野春樹(『島田清次郎』発売中) (@hkazano) 2014, 7月 8
黄色い本と赤い本はすぐに思いついたのですが、青い本はなんだろうと本棚を眺める。
すんごくいい本があった。
終わらない夜
エッシャーやマグリッドの雲が好きな人にお勧め。
『終わらない夜』の表紙を見れば、なんとなく分かってもらえると思います。
魔術的リアリズムの世界観でもっと見ることができます。
エッシャーもいいよね。
マグリットも。
黄色い本
黄色い本はもうこれしかない。
本が好きで、不本意な状況にいるのなら、祖父が最後「好きな本を」「一生持っているのもいいもんだと」「俺(おら)は」「思うがな」と一コマごとに区切って言うシーンは目頭が熱くなる。
高野文子が好きな人は不幸な人が多そう。
ただ、高野文子の良さが分かるということは至上の喜び。
赤い本
赤い本は受験本の赤本か資本論か悩みました。
19世紀の半ばに出版された本だが、この200年の間に出た中で全世界に最も影響を本であることは間違いない。ひょっとしたら、悪影響なのかもしれないが、影響を与えたという事実は動かせない。
白い本
おまけ。
大ベストセラーだそうです。
全ページが真っ白なので、自分の本を作ることができます。
そっくりな表紙 海外編
そっくりな表紙を書きましたが、海外でもそっくりな表紙の本がありました。
しかも有名な著者同士で。
『アルケミスト 夢を旅した少年』で有名なパウロ・コエーリョと、『ソフィーの世界』で有名なヨースタイン・ゴルデルですね。
ちなみに、『乙嫁語り』を読んだとき、『アルケミスト 夢を旅した少年』で羊飼いと恋に落ちた女性のことを思い出しました。
ソフィーの世界
ソフィーはごく普通の十四歳の女の子。ある日、ソフィーのもとへ一通の手紙が舞い込んだ。消印も差出人の名前もないその手紙にはたった一行、『あなたはだれ?』と書かれていた。おもいがけない問いかけに、ソフィーは改めて自分をみつめ直す。「わたしっていったいだれなんだろう?」今まであたりまえだと思っていたことが、ソフィーにはとても不思議なことのように思えてきた。その日からソフィーの周りで奇妙なことが次々と起こり始めた…。
アルケミスト―夢を旅した少年
羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。
乙嫁語り
中央ユーラシアに暮らす、遊牧民と定住民の昼と夜。 美貌の娘・アミル(20歳)が嫁いだ相手は、若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて、ふたりは結ばれるのか……? 『エマ』で19世紀末の英国を活写した森薫の最新作はシルクロードの生活文化。馬の背に乗り弓を構え、悠久の大地に生きるキャラクターたちの物語!
法廷もののビッグネームであるジョン・グリシャムと、ホラー界のビッグネームのディーン・R・クーンツ。
次はやはりジョン・グリシャムと、ホラー界の二大巨頭のもう一人、スティーブン・キング。
話題作りのために似た表紙にしているんじゃないかと思ってしまいます。
こうやって取り上げちゃうものね。
そっくりな表紙
暑いですね。
サマージャンボも来週末で終わりですか。
お嬢様が車力の原田泰造に「踊れ」というのが何となく嫌な感じがします。
さて、最近、井川遥はウイスキー角瓶、ek ワゴン、AUBU と CM で見ない日がなくなりました。
井川遥というと、2007 年に一日違いで発売された週刊現代と週刊朝日の表紙が似ている件を思い出しました。
人より似ていると思うことの多い自分なのですが、これはそんなに似ていないだろと思ったので覚えています。
そんな自分でも似ていると思った本の表紙たち。
ダウン・バイ・ロー
衰退を続ける地方都市に倦く女子高生・響子の目の前で、幼馴染の遙が電車に飛び込み自殺する。以来、響子の耳には死んだ遙の悲痛な囁きが聞こえてくる。続いて起こる児童惨殺と飼い犬殺し、男友達の失踪。ついに牙を剥く荒んだ町の暗部の正体は?渇いたバイオレンスの深町節が炸裂する書下ろしミステリー。
暴行
夜勤から戻ったキャットは、自宅のあるアパートメントの中庭で暴漢に襲われる。幾多の住人が犯行の模様を目撃しながら、誰も通報しない。彼らもそれぞれ、己の人生の岐路に立たされていたのだ―。“傍観者効果”という用語を定着させた現実の事件をベースに、人間の内なる闇と1960年代ニューヨークの病巣を鮮やかに抉り出す迫真の同時進行サスペンス。CWA賞最優秀新人賞受賞作。
この痛ましい事件を知った人たちは、38人も見ていたのに、なぜ誰も助けなかったのだと思いました。実は、何人も見ていたからこそ、助けなかったのです。誰かが助けるだろうと考えてしまうのです。
よくありますよね。そういうこと。いまだに「何人もいてなぜ誰も…」と言っている人がいますが、傍観者効果だよ、と教えてあげましょう。
フリー
なぜ、一番人気のあるコンテンツを有料にしてはいけないのか?なぜ、ビット経済では95パーセントをタダにしてもビジネスが可能なのか?あなたがどの業界にいようとも、“無料”との競争が待っている。それは可能性の問題ではなく、時間の問題だ。そのときあなたは、創造的にも破壊的にもなり得るこのフリーという過激な価格を味方につけることができるだろうか。
リアルフリー
ウェブではないリアルの世界で、本当に無料は可能なのか?
2009年に発売され、ビジネス界に旋風を巻き起こしたベストセラー『フリー』(クリス・アンダーソン著)。 この「グーグル」等に代表される、価格を無料にしても儲けを生み出すビジネスモデルをリアルの世界で実現させた理論――それが「リアルフリー」のビジネス戦略だ。
「リアルフリー」理論の体現者である著者は、脱毛専門サロン「ミュゼプラチナム」を起業し、業界の掟を破る価格戦略を展開、8年間で120万人の会員を獲得した。
血みどろの価格競争を繰り広げている企業経営者、そして、飽和した市場の中で、成功するための「ブルー・オーシャン」を探している起業志望者に読んでほしい、デフレ、不況を追い風に変える起業成功論
ミュゼプラチナムは【号外】脱毛サロン『ミュゼ プラチナム』で違法な医療行為が横行の疑い: やまもといちろうBLOG(ブログ)なんて話題がありますね。
医師ではない人が脱毛治療をしている、という話のようです。
安さの秘密は医師ではない一般の人を雇うことでの人件費の安さだったのでしょうか。
【動画】ミュゼプラチナム 社長・髙橋 仁 インタービュー | ミュゼ 脱毛 口コミブログによると、
スタッフに対して売上など数字にまつわる目標を設定せず、競走原理を全く働かせないところに、同社ならではの特長が表れている。数字でスタッフを評価すれば、サービスの先にお客様がいることを忘れてしまいがちになると考えるからである。
「お客様も社員も同じだけハッピーで」──髙橋社長は自身が信じるコンセプトを胸に、今後もより良い店舗づくりを目指していく。
とのことです。
見た目だけではスーパーフリー系でワタミ系な感じがしていたので、競争原理がない、数字で評価しないなど意外でした。
実態はどうだったのか、ゴシップ好きのネットに期待したいところです。
(追記)
そっくりな表紙 海外編を書きました。