実証分析入門
統計的な手法を用いたデータ分析は、
完全に客観的で科学的なものだ、というイメージを持っている人が多いでしょう。
しかし、それには主観性や恣意性の入る余地が十分にあるのです。
「離婚に関わる法制度の変化が、離婚率の変化をもたらすのか?」
こうした問いに応える知見を身につけるには、どうすればよいのでしょうか。
本書は、基礎から応用にいたる実証分析の手法を俯瞰できるのみならず、
データ分析を鵜呑みにすることの危険性についても知ることができます。
自分の主張や考えに対して、データの裏付けをしたいと考えている人はもちろんのこと、
日々の仕事や生活で、少しでもデータに触れる機会がある人にも読んでいただきたい、
「実証リテラシー」を身につけられる1冊です。
と固い表紙に真面目な紹介ですが、目次がすごい。
第1章 実証分析における心構え: これからの「実証」の話をしよう
第2章 実証分析の落とし穴: こんなの絶対おかしいよ
第3章 確率統計の基礎: 高校時代に逢った、ような……
第4章 OLS: わたしの、最高の友達
第5章 重回帰分析: 魔女の作り方
第6章 決定係数R2: ☆もりはつ☆の59%は勢いで出来ています
第7章 仮説検定(1): お前はもう死んでいる
第8章 仮説検定(2): 私が死んでも代わりはいるもの
第9章 さまざまなモデル: ダミーも、交差も、あるんだよ
第10章 バイアス: いや、そのりくつはおかしい
第11章 不均一分散への対処: こんなこともあろうかと
第12章 目的変数が質的変数の場合: 飛ばねぇ豚はただの豚だ
第13章 最尤法(MLE): OLSとは違うのだよ、OLSとは!
第14章 目的変数が三択以上の場合: B’zよりPerfume
第15章 サバイバル分析: 坊やだからさ
第16章 因果効果の推定: あんなのただの飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ。
第17章 マッチング: 人類補完計画
第18章 DD: 劇的(?)ビフォーアフター
第19章 固定効果法(FE): あなたとは違うんです
第20章 操作変数法(IV): 俺を踏み台にした!?
第21章 LATEと構造推定: なんでもは知らないわよ、知ってることだけ
第22章 不連続回帰(RD): 3分間待ってやる
第23章 はじめての構造推定: 見えるぞ、私にも構造が見える
第24章 イベントスタディ: 昨日の僕は今日の僕ではない
第25章 量的テキスト分析: 読まずに死ねるか
第26章 ベイズ統計: ベイジアンは滅びぬ、何度でもよみがえるさ!
第27章 その他の分析手法: もう何も怖くない
『実証分析入門』のタイトルがゴシックと明朝のフォントが交互ですね。
1997年東京大学法学部卒業。同大学大学院法学政治学研究科助手、東北大学大学院法学研究科助教授、シカゴ大学ロースクール客員准教授を経て、2007年より東北大学大学院法学研究科准教授。専門は商法、実証分析。
とすごいですね。
過去には『Perfume と AKB48 の違いに関する一考察』なるものが。
2時間くらいの議事録なのですが、ブルドックソース事件、ブキャナン=タロックの集合的意思決定モデル、カプランの非合理な投票者モデル、楽天と TBS 間の株式買取、コンドルセの陪審定理、オーステン・スミスとバンクスの情報共有モデルと、半分くらい読んでも AKB48 もかしゆかもあ~ちゃんものっちも出てきません。
C-f で「perfume」や「AKB」とか検索してもタイトル以外にマッチせず。
どういうこと?